バドミントンのストリング(ガット)のテンション(張りの強さ)について

こんにちは。井川です。

今回はバドミントンのガットのテンションについてご説明させていただきます。

ガットのテンションは、高ければいいというわけでも、逆に低ければいいというわけでもありません。

ご自分に見合った「適正テンション」を見つけることが必要です。

その「自分に合ったテンションの見つけ方」を具体的に、分かりやすくお伝えします。

 

バドミントンのガットのテンション(張りの強さ)

ガット4再

ガットの「テンション」とは、ガット(ストリング/糸)をラケットのフレームに張った時の「張りの強さ/張力」です。

このテンションが数値化されており、プレイする人のひとつの基準・目安となっています。

まずはそのテンション数値を理解し、どのような違いがあるのかを明確にしましょう。

 

ガットのテンション数値と目安

通常、テンション=張力の単位として「ポンド(LBS)」という単位を使って表記します。

上の図からもお分かりいただけると思いますが、

今のバトミントンの中では「適正テンション20LBS」が標準となっています。

この「20LBS」の基準から、打つ力の「弱い/強い」により、数値を下げたり上げたりしていくのです。

例えば、ジュニア期女性クリアが飛ばない方大きく弾を飛ばすことができない方力が比較的ない方は、
ガット(ストリング)表面が柔らかくなる「17LBS・18LBS・19LBS」にテンションを下げることをおすすめします。

逆に、「21LBS・22LBS・23LBS」にテンションを上げると、ガット(ストリング)の表面が硬くなるので、シャトルを捉える力が比較的ある方等がおすすめです。

 

世界のトップ選手のテンション数値は・・?

因みに、バドミントンの世界トッププレーヤーのテンション数値はどれくらいなのでしょう?

今の世界のトップ選手で、一番テンションを高く張っている選手のポンド数は・・「36LBS」です。

36LBS!!!
ソフトテニスの適正テンションよりも高い・・笑

じゃあ、そのトップ選手と同じテンションにすると同じショットが打てるのか・・?

残念ながらそうはなりません。

一般の方が、トップ選手と「全く同じ高いテンション」にして打っても、思うところに全くいかず、シャトルも全く飛ばない・・そんな状況になるでしょう。

次で述べる「テンション高低の特徴の違い」を理解し、ご自身の筋力・スイングスピードに適しているテンションの高さを選ぶことが、バドミントンにおいては重要であることを意識してください。

 

テンションの高低によるメリット・デメリット

<テンション高低によるスピードとコントロール>

テンション「高」 テンション「低」
弾のスピード 上がる 下がる
コントロール精度 低い 高い

ここでは、ガットのテンション高低によるメリット・デメリットをご説明いたします。

上記の表からお分かりいただけると思いますが、

特徴的としては、大きく分けて「弾のスピード」「コントロール」です。

 

ガットのテンションが高い場合

テンションが高ければ高いほど、「球離れ」が早くなるので、より速いショットに変わる・・つまり弾のスピードが上がるのです。

逆にその分、コントロール精度がどうしても低くなります。

 

ガットのテンションが低い場合

反対に、ガットのテンションが低ければ低いほど、弾のスピードは下がりますが、テンションが低い方がコントロール精度は高くなります。

 

なぜテンションが高いとコントロール精度が低くなるのか?

では、なぜガットのテンションが高くなると、バドミントンのシャトルのコントロール精度が低くなるのでしょう?

(前提として、その人の握力振り抜きの力も大きく関わってくるのことを踏まえておいてください。)

シャトルとは、打った後必ずコルク部分から飛ぶようにできています。

なのでシャトルがガットに当たった時、ガットの表面が硬い(=テンションが高い)と、コルクがガットにぐっと「押し付けられる時間」が短くなります。

そこに、その人の握力や振り抜きの力等が伴っていないと、どうしても羽部分(スカート部分)がガットに接するよりも先にコルクがラケットから離れてしまいます。

コルクが先に離れてしまった「反動」で羽部分(スカート部分)がラケットに当たるので、その結果、コントロールが定まらなくなるのです。

よって、「その選手の持つ力」に伴わないガット表面の硬さ(=テンションの高さ)だと、コントロール精度が低くなってしまうのです。

 

自分に見合うテンションを見つけることが最重要!

「あそこに弾を打ちたい!」「なかなかそこに行かない・・」

そんな方は、例えばテンションを「24LBS」で張っているのなら、「23LBS」に落としましょう。

ガットのテンションを低く下げることによって、シャトルがしっかり沈み、沈んだ後の弾がしっかり飛び出すので、思いのところに弾を打てるようになるのです。

「テンションは高ければいい!」ではなく、ご自分の力に見合う「適正なテンション」を見つけることを第一に優先し、自分の力を最大限に引き出せる状態を、自ら作りあげてください。

 

バドミントンのガット(ストリング)の太さ

ガット再

ガット表面の硬さについては、「テンション」と、ストリング(糸)の「太さ」も関係してきます。

ストリング(糸)が「細いもの・太いもの」によって反発性能が大きく変わってきます。

この「太さによって何が違うのか」も分かりやすくご説明いたします。

 

ガットの細い糸・太い糸の比較

「ガット(ストリング/糸)の細い/太い」とは、「糸の反発性の高い(強い)/ 低い(弱い)」を意味します。

ガット(糸)が細いとその反発性は高くなり、太いと反発性は低くなります。

その「反発性の高い/低い」で「ショット」と「耐久性」に以下のような違いが現れます。

 

<ガットの太さによるショット・耐久性の違い>

細いガット 太いガット
ショット 速いスピードで打てる 打ちごたえのあるショットが打てる
耐久性 低い(切れやすい) 高い(切れにくい)

ガットの細いものは反発性が高い分、スピードが速いショットが打てますが、耐久性が低く糸が切れやすいです。

ガットの太いものはスピードというより「体重のかかった打ちごたえ」のあるショットが打て、耐久性が高く糸が切れにくいという違いがあります。

 

ケース別にみるガットの糸の太さとテンションの関係性

このガット(糸)の太さは、ガットのテンション(張りの強さ)と密接に関わっています。

その「太さとテンションの関係性」を具体的なケースでご説明いたします。

 

ケース1:ガットの糸が細く、テンションを高く張った場合

通常、細いストリング(糸)は反発性が高いので、高いテンション(22LBS・23LBS・24LBS)で張るケースが多くなります。

より細い糸を、テンション高く張れば張るほど、耐久性はどうしても低くなりますが、シャトルがガット表面に沈んだ後の「戻り」が速くなるため、弾のスピードは格段に速くなります。

 

ケース2:ガットの糸が細く、テンションを低く張った場合

逆に、細い糸を低いテンション(18LBS・19LBS・20LBS)で張ると、シャトルがガットに当たった後の「沈み」が大きくなるため、力のない方でも楽に弾を飛ばすことが可能です。

 

ケース3:テンションが同じ高さで、ガットの糸が細い場合/太い場合

次に、テンションは同じ高さ(22LBS・23LBS・24LBS)で、ガットの糸が細い時と太い時とでは、ガット表面は同じなのか・・?

もちろん同じではありません。

糸が太い方が、面が硬くなり、シャトルがガット表面に当たった時のストリング(糸)の沈みが小さくなります。

例えば、テンション23LBSで細い糸を張っていて、次の、糸の張替え時に「もう少し耐久性を高めたい・・」と太い糸に変更したとします。

その時に同じ23LBSで張ってしまうと、糸の太さが太くなる分、どうしても太い糸の23LBSの方が硬くなってしまうので、若干シャトルは飛ばなくなります。

 

テンションを「その時のストリングの太さ」に合わせることも忘れずに!

つまり逆に、テンションの高さを、「その時のストリングの太さ」によって変えることで、細い糸の時と同じような打感を得られるようになるのです。

ストリングの太さを変える時は、テンションを調節することも忘れずに行ってください。

「テンションと太さの関係性」と「テンション選び」がいかに重要かがお分かりいただけたかと思います。

 

打球音

打球音1-2

ここ最近「打球音」という項目が書いてあるストリング(糸)をよく目にします。

打球音に関していうと、糸の太いものと細いもの、どちらの方が高音を立てるのでしょう?

ギターの弦などもそうですが、糸が細い方が打球音は高くなり、太い方が低くなります。

ですので、「打球音をプロの選手と同じように高音の音を立てて打ちたい!」と思われる方は、細い糸を使い、そしてテンションを高くして打球音を上げるケースが非常に多くみられます。

けれど、テンションを高くするという事は、どのようなリスクがあったでしょうか?

「テンションの高低によるメリット・デメリット」でお伝えしたように、テンションが高くなればなるほどコントロール精度がどうしても低くなります。

このリスクは常に意識しておかなければなりません。

「打球音」を求めるあまり、安易にテンションを高くすることよりも、やはり「ご自分の力に合った適正テンション」を第一に考えていきましょう。

 

店頭でガットのテンションを決める際の注意点

用品店5

最後に、いよいよ店頭でガットのテンションを決める際、ぜひ知っておいていただきたい注意点をお伝えします。

 

テンション数値、ラケットのどこに表示ある?

 

 

 

 

 

 

ラケットの適正テンション数値は、各メーカーで表記場所が若干異なってはいますが、主に「ラケットのシャフト部分」あるいは「グリップのキャップ部分」に記載されています。

 

 注意!各バドミントンラケットによってテンション数値が異なる!

その際、注意してほしい事が一点。

各メーカーで「適正テンションの表示の仕方」が異なり、17~22、もしくは、22~24、あるいはMAXテンションで30等様々な記載があります。

   17~22LBS     

   22~24LBS     

   22~30LBS     

この記載がされている事が多いです。

 

どうしてテンション数値が違うの?

なぜ各メーカー・ラケットによってテンション数値の表示が変わるのでしょう?

それは「ラッケット本体(フレーム・シャフト)の強度」との兼ね合い・バランスから生じています。

初級者向けラケットとテンションのバランス

まず初級者のラケットは、非常に柔らかい作りになっていますので、ラケット自体の強度がどうしても低いのです。

そのため適正テンション数値17~22LBS以外の、例えば23や24LBSで張った場合、その数値に対応するラケットの作りになっていませんので、ラケット本体が破損する可能性が出てきます。

上級者向けのラケットとテンションのバランス

次に上級者のラケットは、フレーム、シャフトが硬く作られていますので、ラケット自体の強度は高いです。

よって適正テンションが22~24LBS、メーカーによっては24~MAXテンション30LBSと表示がされていることが多いです。

その際も、これらの数値を上回って張ると、ラケット本体がそのテンションの高さに対応して作られていませんので、もしガットが切れてしまったら、ラケット本体が破損してしまうケースが多いです。

 

もしも、適正テンション数値外の「上」で張ってしまったら・・?

仮にもしも、そのラケットの適正テンションの数字を「上回るテンション」で張ってしまったら・・

つまり、適正テンションが「17~22LBS」のラケットに、「23LBS」のテンションで張り、ラケットが破損してしまったら・・・?

その際、メーカー・スポーツ保険含め全ての保障が一切出来ません。

このことを踏まえた上で、テンション数値を考えていただければと思います。

 

もしも、適正テンション数値外の「下」で張ってしまったら・・?

逆にもしも、そのラケットの適正テンションの数字を「下回るテンション」で張ってしまったら・・

例えば、適正テンション24~30LBSのラケットに、柔らかくより遠くへ飛ばしたい等の理由により、23や22で張ってしまったら・・?

このケースに関しては問題ありません。

ガットが切れる心配もないので、問題なく使用していただけます。

 

まとめ

バドミントン1

いかがでしたでしょうか。

バドミントンにおけるガットのテンション設定の重要さがお分かりいただけたでしょうか?

基準はあなたご自身です。

ご自身のプレイ・ショットを「100%発揮できるテンションはどれなのか」を見つけるのです。

常にあなたにとって100%のプレイができるテンションでないと意味がないのです。

ぜひとも、ご自身の筋力・スイングスピード等を見つめ、それらに適するテンションの高さを選んでください。

バドミントンプレイの中で

あなたご自身の力が存分に発揮できますよう、

そして目指すプレイへ向上していきますよう、心から応援しております。

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